学校での早期療法プログラムとしての音楽療法
学校で早期療法プログラムを実施する音楽療法士の役割としては、
- 言語の向上
- 社会性の向上
- 運動スキルの向上
- 認知力の向上
- 感情認知力の向上
などが求められます。
学校や施設によってグループセッション、個人セッション等形態は様々です。
私の職場では週3回、30分のグループレッスンと、週1回の個人セッションがあります。
グループセッションは、1グループに小さな子供が15人という事もあり、形態がしっかりとしている場合が多いです。
もう少し、人数が少ない方が良いなぁと思う事もありますが、この大所帯はそれはそれで面白いです。
また、理学療法士と協力して歩行訓練をする事もあります。
ある日のグループセッション例 (4歳児クラス)
- あいさつの歌 (『こんにちは』の練習、お友達の名前を言う練習)
- あいさつの歌2 (握手の練習)
- 本『恐竜はどうやってごはんをたべる?』(テーブルマナーの練習)
- おやすみ (自己制御力、反射神経の練習、動物のまねっこ練習)
- 太鼓 (目と手のコーディネーションの練習)
- おかしな音 (発音の練習)
- シートベルト (通学時の車やバスの中できちんとシートベルトをつける練習)
- 落ち葉 (季節、色や大きさの判別練習)
- 私の気分 (お友達の表情、感情をよむ練習)
- 深呼吸の歌 (子供たちの感情の落ち着きを誘い、セッションのおわりを準備する)
- さよなら、またね (『さよなら』とセッションが終わる事を伝える)
というように、30分の中に10ぐらいのアクティビティを行います。
もちろん、子供たちの様子を見ながら微調整(たまには、大幅修正(笑))をしながら進めます。
この形態は、『音楽療法入門』のクラスで習う音楽療法の形態そのものです(笑)。
実際、この形態を日常的に使っているポピュレーションは少ないかもしれませんね。
こどもの音楽療法権
米国では、特に3歳以上こどもの場合、音楽療法を受ける権利が確立されています。
音楽療法士が、この子は音楽療法によって普段以上の力を発揮する事ができる、音楽療法がスキルの習得に有効であるという事を証明すれば、その子に音楽療法を提供する義務がすべての公立の学校にあります。